・4ビット加算器の真理値表ってどうなるの?
・4ビットの回路図って?
・文字ばかりの解説はしんどい
このような疑問を解決するため、応用情報技術者の筆者が図豊富にすることで、分かりやすく解説していきます。
その前に、4ビット加算器の真理値表で検索された方は少し待ってください。4ビット加算器の入力は $4+4=8$ 個あります。つまり、真理値表は $2^8=256$ 行, $13$ 列の表になってしまいます…。これは見るのも作るのも大変ですので、考え方だけ説明していきます。
4ビット加算器の回路図
4ビット加算器は全加算器(full adder)と半加算器(half adder)を組み合わせることによって作成することができます。まずは、今回使用した半加算器と全加算器を見ていきましょう。
半加算器
今回使用した半加算器がこちらです。
上がXOR回路、下の回路がAND回路になります。出力Sの最下位ビットをXOR回路で表現し、繰り上げの部分をAND回路で表現している形になります。
全加算器
今回使用した全加算器がこちらです。
右上の回路はOR回路、Half Adderと書かれているものは、先ほどの半加算器を表します。半加算器と全加算器の違いは、「下位ビットからの繰り上げ入力を使用できるか」の違いです。半加算器は繰り上げを考えませんが、全加算器は繰り上げ部分も入力し計算させることが可能です。
4ビット順次桁上げ加算器
今回、筆者が作成してみた4ビット順次桁上げ加算器の回路図は以下のようになります。
x, y はそれぞれ入力する4ビットの数値を表し、z はその出力を表します。z3 がもっとも上位の桁で、z0 が最も下位の桁です。また、全加算器を使う関係で桁あふれ(オーバーフロー)するビットが存在します。そのために、O.F.(over flow)という受け皿も出力として足しています。
最下位ビットが半加算器になっているのは、桁上げによる入力が無いためです。上位ビットでは、下位ビットからの繰り上げが存在しますよね。だから、全加算器を使っています。
4ビット加算器の真理値表について
序文でも述べましたが、4ビット加算器の真理値表は $2^8=256$ 行, $13$ 列の表になってしまいます…。これは見るのも作るのも大変ですので、考え方だけ説明していきます。
最下位ビット z0の出力
先ほどの4ビット順次桁上げ加算器を見てもらってもわかるのですが、この出力に関与する入力は x0 , y0 だけです。その出力は、x0 , y0 を入力とするXORの真理値表と同じです。
上位ビット z1~z3の出力
全加算器最下位ビットの出力(S)と同じです。つまり、入力値が奇数なら1になります。ゆえに、繰り上げからの入力をC とすれば、下表のようになります。
オーバーフロー(O.F.)の出力
全加算器の繰り上げの出力(C’)と同じです。つまり、入力値が2以上なら1になります。ゆえに、真理値表は以下の通りです。
まとめ
4ビット加算器の真理値表は 3,328マス埋める必要があり、作るの大変。
回路図は
コメント